2012年12月20日木曜日

コリンチャンスが世界一 聖市内も熱狂の渦に

 サッカーのクラブ世界一を決めるクラブワールドカップ(W杯)の決勝が16日に横浜市の日産スタジアムで行われ、南米代表のコリンチャンスが欧州代表のチェルシー(イングランド)に1―0で勝利し、2000年の世界クラブ選手権以来2度目の優勝を果たした。南米代表の同大会制覇は、06年のインテルナシオナル以来6年ぶり。また聖市内では、コリンチャンスの優勝を喜ぶ熱狂的サポーターらの叫び声や花火が終日にわたり鳴り響いた。17日付フォーリャ、エスタード両紙が報じた。

 日本のスタジアムでは禁止されている発煙筒が何本もたかれ、コリンチアーノらによる大合唱がスタンドを埋め尽くす――。日産スタジアムは、あたかも伯国のパカエンブー競技場のような雰囲気に包まれた。日本の報道によると、伯国から遠征した1万人以上のサポーターに加え、在日ブラジル人らを含めた合計3万人以上のコリンチャンスサポーターが選手たちに熱い声援を送ったと伝えられている。

 試合は、序盤からボールを支配したチェルシーが再三にわたり得点チャンスを演出したが、コリンチャンスGKのカッシオが好セーブを連発してチームメートを鼓舞した。

 そして歓喜の瞬間は後半24分。素早いパス回しからチェルシーDF陣の一瞬の守備の乱れをついてMFダニーロがシュート。一度は相手に阻まれたものの、こぼれ球をFWゲレロがヘディングで相手ゴールに押し込んだ。ゲレロは同大会2得点目で、結果的に2戦連続の決勝弾となった。

 クラブ世界一に輝いたコリンチャンスは優勝賞金500万ドル(約4億2000万円)を獲得し、最優秀選手には2試合を無得点に抑えたカッシオが選ばれた。また3位決定戦では、北中米カリブ海代表のモンテレイ(メキシコ)が、アフリカ代表のアルアハリ(エジプト)に2―0で勝利した。なお同大会は、来年はモロッコで開催される。

◆狂乱の宴
 決勝当日の聖市内は、普段の日曜の午前とは異なりコリンチャンス一色に染まった。聖市ボン・レチーロ区にあるコリンチャンスサポーター団体「ガビオンエス・ダ・フィエル(Gavioes da Fiel)」本部では約6000人のサポーターが決勝を観戦。コリンチャンスが先制点を奪った際には会場全体がサポーターらの雄たけびで大きく揺れた。

 また、現在建設中のイタケロン競技場にもコリンチアーノら約1500人が侵入し、観客席やピッチ上を占拠する騒ぎに発展した。さらに、パウリスタ大通りには優勝を祝うコリンチアーノらが大勢集結したため、交通工学公社(CET)が同大通りを一時通行止めにして混乱の抑制にあたった。

Fonte: サンパウロ新聞